最近は、夏休みや冬休みを利用して韓国留学する日本の高校生が増えています。K-POPや美容など韓国のカルチャーに興味を持ち、独学で韓国語を勉強している人も多いようです。
そこで今回は、高校生が韓国留学する場合のスケジュールや費用、その後の進路などについてご紹介します。
高校生でも韓国留学できる?
韓国留学を希望してはいるものの、高校生のうちに実現できるものなのでしょうか。
答えはイエス。
実際に多くの高校生が韓国へ留学しています。
とはいえ、大学のように協定校へ交換留学することで単位が認められるような制度はないため、原則として高校の授業に支障がないように留学することになります。また、高校生は未成年のため、保護者の方や高校の先生の理解を得なければなりません。
韓国留学を目指すなら、しっかり周囲と話し合いながら準備していく必要があるでしょう。
高校生が韓国留学する方法
それでは実際に、高校生が韓国留学する場合どのような方法があるのでしょうか。
韓国には、外国人留学生が韓国語を学ぶ教育機関として、大学付属の語学堂と民間の語学学校の二種類があります。ただし、語学堂は高校卒業以上の学歴が入学資格となっているため、高校生は通うことができません。
そのため、高校生であれば語学学校へ留学することになります。
韓国の語学学校では、日本のカレンダーに合わせてスケジュールが組まれています。
例えば夏休みや冬休み、年末年始やゴールデンウイークなど、日本から留学しやすいようにプログラムの日程が設定されているのです。
参考として、高校生がこれらの日程で韓国留学する場合、90日以内の短期滞在が目的である観光ビザで滞在することになります。
夏休みや冬休みを利用する
学校が休みになる夏休みや冬休みなら、最も韓国留学しやすい時期といえるでしょう。日本の高校の夏休みは約1ヵ月、冬休みや春休みは10日~2週間程度あるので、韓国留学するには十分な時間です。
韓国の語学学校では、4~5日間の短期集中プログラムや1ヵ月の正規プログラムが用意されています。スケジュールや費用を照らし合わせて決定するといいでしょう。
K-POPコースで短期留学する
高校生に人気なのがK-POPコース。韓国語の授業の他に、ダンスやボーカルレッスンを受けられる短期プログラムです。
せっかく韓国留学するのだから、韓国語+αを学びたいという人におすすめ。1~2週間でも参加可能なので、語学学校に問い合わせてみましょう。
高校生におすすめの語学学校と2023年のスケジュール
高校生が韓国留学するなら、まずは最も重要な語学学校選び。語学学校にはそれぞれの特色があるため、自分に合った学校をしっかりリサーチしてみましょう。
ここでは、おすすめの語学学校を3校ご紹介します。2023年のスケジュールと費用もあわせてチェックしておきましょう。
カナタ韓国語学院
韓国で初めて1991年に設立された韓国語の語学学校。経験豊富な教師陣による体系的な韓国語の授業が高い評価を得ています。長い歴史に基づき開発されたオリジナルテキスト「カナタKOREAN」は、韓国語を学ぶ学習者によく選ばれています。
ホームページ:http://www.ganadakorean.com/j_index.php
短期研修プログラム
5日間 350,000ウォン(約35,000円)教材費および文化体験費用込み
2023年のスケジュール(一部抜粋)
プログラム | 期間 |
春 | 3月20日(月)~3月24日(金) |
夏 | 8月7日(月)~8月11日(金) |
冬 | 12月29日(金)~2024年1月2日(火) |
おすすめポイント
会話中心の授業と文化体験が凝縮したプログラムで、短期間でもしっかり集中して学ぶことができます。短期研修プログラム以外に、正規クラスや会話クラスで1ヵ月~学ぶこともできます。
イージーコリアンアカデミー
1994年に設立された旧:韓国語教育文化院。韓国語教育を中心となって行い、韓国語教材の開発や韓国語教師の養成などにも力を入れてきた専門機関です。そのため、韓国語教育に関してはとても信頼性が高く、韓国語を効率的に学ぶことができます。
ホームページ:http://www.edukorean.com/
韓国語短期留学課程
4日間集中コース 470,000ウォン(約47,000円)教材費込み
1週間コース 520,000ウォン(約52,000円)教材費および文化体験費用込み
2週間コース 790,000ウォン(約79,000円)教材費および文化体験費用込み
2023年のスケジュール(一部抜粋)
プログラム | 期間 |
春 | 3月20日(月)~3月25日(土) |
夏 | 8月14日(月)~8月26日(土) |
冬 | 12月25日(月)~12月30日(土) |
おすすめポイント
ソウルで高級感のある街として知られる新沙駅のカロスキルに位置しています。居酒屋や娯楽施設の多い学生街とは違い、落ち着いた環境で学ぶことができます。また、1ヵ月~の定期コースや韓国語の会話クラスも開かれています。
ベストフレンド韓国語学校
韓国語入門から上級まで、12段階ものレベルに細かく分かれています。「聞く」、「話す」、「書く」をバランス良く学べる語学学校として人気があります。ソウルで最も大きな学生街に位置しているため、授業以外でも充実した留学生活を楽しむことができます。
ホームページ:www.bestfriendcenter.com/ja/
韓国語グループレッスン
1ヵ月ごとに開講 450,000ウォン(約45,000円)
※2~3週間の参加も可能です。詳細は直接お問い合わせください。
2023年のスケジュール(一部抜粋)
プログラム | 期間 |
春 | 3月7日(火)~3月31日(金) |
夏 | 8月1日(火)~8月25日(金) |
冬 | 12月5日(火)~12月29日(金) |
おすすめポイント
東京にベストフレンド池袋韓国語学校があるため、韓国留学に関する事前相談ができて安心です。現地でも日本人スタッフによるサポート体制が整っています。
高校生だからこそ注意すべきこと
多くの高校生が韓国留学する今、留学中にいろいろなトラブルが起こっていることも事実です。ここでは、高校生にお伝えしたい注意事項をまとめました。
滞在先はよく調べること
高校生が韓国留学する場合、最も気をつけるべき点は滞在先です。1週間以内の留学プログラムに参加するなら、ホテルに滞在する人も多くいます。
留学期間が1ヵ月となると、語学学校や留学エージェントから紹介してもらった考試院(コシウォン)やワンルームに滞在することもあるでしょう。
滞在先を決めるにあたって、きれいな室内の写真だけでなく周辺の環境も要チェックです。グーグルマップなどを使えば、日本にいながら現地の様子を確認することができます。
特に韓国ソウルの街は、にぎやかな大通りからひとつ裏道に入ると狭い路地が続く場所がとても多いです。夜は薄暗く、あまり人通りがないことも。できれば居酒屋や娯楽施設の多いエリアは避け、スーパーやコンビニなどが近くにあるような場所を選ぶのがベターです。
アルバイトは不可
高校生が夏休みや冬休みなどを利用して韓国留学する場合、90日以内の観光ビザで滞在することになります。この観光ビザではアルバイトが禁止されています。
現地で知り合った韓国人の友達から個人的に日本語を教えてほしいとか、1日だけ行事に参加してほしいなどと頼まれることがあるかもしれません。どのような場合であれ、報酬を受け取ることは許されていませんのでくれぐれも注意しましょう。
飲酒や喫煙、宗教の勧誘などに注意
韓国特有の文化といえば、飲酒。韓国ではお酒を飲みながら友情を深めるのがとても一般的です。韓国の語学学校に留学すると、同じクラスに社会人もたくさんいます。
韓国語の授業が終わったら、みんなでお酒を飲みに行くということがあっても何ら不思議ではありません。
高校生であり未成年であるということをしっかり自覚して、飲酒や喫煙に手を出さないように気をつけましょう。もし誤った行動をしてしまったら、せっかくの韓国留学がすべて台無しになってしまうことになりかねません。
また、みんなでお酒を飲むことが好きな韓国では、夜になると酔っ払いがたくさんいます。道端で歩きタバコをしている人の姿も多く見かけます。
実際に、留学中に思いもよらないトラブルに巻き込まれるケースも。夜遅くなるときは、帰り道で隙を見せないように常に意識しておきましょう。
さらに、昼間の駅やバス停など公共の場で注意したいのが宗教の勧誘。チラシや冊子などを配りながらとてもしつこく話しかけてくるので、無視するのが一番です。
少しでも笑顔を見せたりうなずいたりすると危険です。毅然とした態度で接しましょう。
高校生の韓国留学に関するよくあるご質問
多くの高校生から、韓国留学に関して質問が寄せられます。ここでは代表的な3つのよくあるご質問についてお答えします。
韓国留学したいけど不安です。
韓国留学したい!という強い気持ちを持っている高校生。でも、その一方で不安が大きいのも事実です。なぜなら、大学生や社会人に比べてまだ経験が少なく、親元を離れて海外で生活するというのはとてもハードルが高いものだからです。
そんなときは、不安に感じていることを一つひとつ紙に書き出してみましょう。その中には、留学前にしっかり調べたり確認したりすることで解決できるものもあるはずです。
高校の先生や保護者の方などに相談しながらできるだけ不安要素は最小限に抑えて、出発当日までしっかり準備をしていきましょう。
高校生で韓国留学したら、その後の進路はどうなりますか。
韓国留学を経験した高校生は、日本の高校を卒業した後いろいろな進路を選んでいます。
例えば、韓国語学科のある日本の大学へ進学する、もう一度韓国の語学学校や語学堂へ留学する、さらには韓国の大学へ進学するなど。その可能性は無限大です。
「これまでは悩んでいたけど、韓国留学という貴重な機会を通してその後の進路が明確になった」という声もよく聞かれます。
高校生で韓国留学するメリットとデメリットは何ですか。
高校生で韓国留学する場合のメリットは、少しでも早い時期に韓国留学を経験することで今後のやりたいことが明確になり、それを実践できるという点でしょう。
例えば、大学生で韓国留学した人がいるとします。留学後もう少し韓国語を勉強したいと思っても、現実的には就職活動という次のステップへ進まざるを得ません。
また、高校生という感受性の強い時期に韓国留学を経験することで、たくさんの刺激を受け大いに吸収することができるのもメリットといえます。
デメリットとしては、高校の勉強との両立です。いくら韓国留学は休みの期間中に行くとはいえ、留学の準備は高校に通いながら進めていくことになります。また、独学で韓国語を勉強している場合は、高校の授業やテストに影響が出るかもしれません。
韓国留学と高校の勉強を両立できるように、上手に時間を使い分けましょう。
また、本来であればもっといろいろな社会経験を通して、自分に合った大学選びや資格の勉強、就職などの選択肢があったかもしれませんが、早くから自分の将来が韓国に一本化されてしまうというリスクもあります。
そうならないために、韓国留学を終えた後はできるだけ客観的に自分を見つめ直してみましょう。他にやりたいことや興味のあること、将来の夢などを整理してみる時間をじっくり持つことをおすすめします。
まとめ
夏休みや冬休みなどを利用して参加できるのが韓国留学の魅力です。まずは留学の時期や費用などについて事前にしっかりチェックすることから始めましょう。
高校の先生や保護者の方に相談することもお忘れなく。
今後さらに多くの高校生が韓国留学へ旅立つことを期待しています。