これから韓国へ留学するために、少しずつ資金を準備している人も多いことでしょう。韓国留学にはいったいどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
そこで今回は、留学期間別の留学費用の目安と、留学費用を抑えるコツをあわせて解説します。
留学費用の期間別の目安
韓国留学といえば最短で数日、中長期になると半年〜1年まで、希望に合わせて留学の期間を選べるのが魅力です。
主な留学先として、大学付属の語学堂と民間の語学学校があります。それぞれの留学期間とおおよその費用をご紹介します。
語学堂の場合
授業料 | 滞在費(寮) | 生活費 | 合計 | |
1ヵ月 | 約12万円 | 約3万円 | 約5万円 | 約20万円 |
3ヵ月 | 約17万円 | 約9万円 | 約15万円 | 約41万円 |
半年 | 約32万円 | 約18万円 | 約30万円 | 約80万円 |
1年 | 約64万円 | 約36万円 | 約60万円 | 約160万円 |
多くの語学堂では正規課程と短期課程があります。正規課程は4学期(春夏秋冬)に分けられ、1学期は10週間です。そのため、3ヵ月留学したい場合は1学期のみ、半年なら2学期、1年なら4学期で入学申請をすることになります。
短期課程は、夏季休暇や冬季休暇に合わせて1週間~1ヵ月程度開講されます。それぞれの留学費用の目安は、次のとおりです。
- 1ヶ月 1,200,000ウォン程度(約120,000円)
- 3ヶ月 1,400,000~2,000,000ウォン(約140,000~200,000円)
- 半年 2,600,000~3,740,000ウォン(約260,000~374,000円)
- 1年 5,200,000~7,480,000ウォン(約520,000~748,000円)
民間の語学学校の場合
授業料 | 滞在費(コシウォン) | 生活費 | 合計 | |
1ヵ月 | 約7万円 | 約5万円 | 約5万円 | 約17万円 |
3ヵ月 | 約18万円 | 約15万円 | 約15万円 | 約48万円 |
半年 | 約35万円 | 約30万円 | 約30万円 | 約95万円 |
1年 | 約70万円 | 約60万円 | 約60万円 | 約190万円 |
多くの語学学校では、数日~数週間の集中コースと1ヵ月の正規コースがあります。語学学校に中長期通う場合は、1ヵ月の正規コースを続けて延長していく形になります。
もちろん語学が向上するにつれ授業の内容も変わり、上級のクラスへレベルアップしていきます。民間で運営されているため、時期によっては入学金や授業料の減額キャンペーンなどが実施される場合も。
ただし、民間の語学学校では留学ビザの発行ができません。
そのため、中長期で語学学校に通う場合、90日以内の短期滞在を目的とする観光ビザで出入国を繰り返すか、H-1(観光就業)ビザつまりワーキングホリデーを取得しなければなりません。
- 1ヶ月 600,000~850,000ウォン(約60,000~85,000円)
- 3ヶ月 1,350,000~2,320,000ウォン(約135,000~232,000円)
- 半年 2,700,000~4,390,000ウォン(約270,000~439,000円)
- 1年 5,400,000~8,530,000ウォン(約540,000~853,000円)
韓国留学にかかる費用
それでは実際に、語学堂と語学学校ではどれぐらいの授業料や諸費用が必要なのかを見ていきましょう。ここでは、日本人留学生に人気の教育機関をピックアップしました。
なお、授業料および諸費用は学校の都合により変更となる場合があります。
大学付属の語学堂
延世(ヨンセ)大学校 韓国語学堂
正規課程1学期(10週間)
- 申込手数料 80,000ウォン(約8,000円)
- 授業料 1,770,000ウォン(約177,000円)
- 教材費 89,000ウォン~150,000ウォン(約8,900~15,000円)
短期課程(3週間)
- 申込手数料 80,000ウォン(約8,000円)
- 授業料 965,000ウォン(約96,500円)
- 文化体験費 100,000ウォン(約10,000円)
高麗(コリョ)大学校 韓国語センター
正規課程1学期(10週間)
- 入学金 90,000ウォン(約9,000円)
- 授業料 1,750,000ウォン(約175,000円)教材費別途
短期集中課程(12日間)
- 授業料 788,000ウォン(約78,800円)選考料含む
ソウル市立大学校 韓国語学堂
正規課程1学期(10週間)
- 入学金 50,000ウォン(約5,000円)
- 授業料 1,350,000ウォン(約135,000円)教材費別途
短期プログラム(15日間)
- 登録費 50,000ウォン(約5,000円)
- 授業料 950,000ウォン(約95,000円)
短期プログラム(1週間)
- 登録費 50,000ウォン(約5,000円)
- 授業料および文化体験 450,000ウォン(約45,000円)
釜山(プサン)大学校 言語教育院
正規課程1学期(10週間)
- 授業料 1,400,000ウォン(約140,000円)入学金、教材費、文化活動費含む
短期課程(1週間)
- 授業料 600,000ウォン(約60,000円)※
短期課程(2週間)
- 授業料 980,000ウォン(約98,000円)※
※教材費、文化体験費、宿泊費、朝食代込み
慶北(キョンブク)大学校 言語教育センター
正規課程1学期(10週間)
- 入学金 70,000ウォン(約7,000円)
- 授業料 1,300,000ウォン(約130,000円)教材費別途
民間の語学学校
ベストフレンド韓国語学校
- 入学金 250,000ウォン(約25,000円)
- 授業料(1ヵ月) 590,000ウォン(約59,000円)
- 教材費 100,000ウォン(約10,000円)
イージーコリアンアカデミー
- 授業料(4週間) 450,000ウォン(約45,000円)教材費別途、レベルテスト 5,000ウォン(約500円)申し込み時返金
- 授業料(4日間集中コース) 470,000ウォン(約47,000円)※
- 授業料(1週間コース) 520,000ウォン(約52,000円)※
- 授業料(2週間コース) 790,000ウォン(約79,000円)※
※文化体験、公演観覧、映画鑑賞、教材費込み
ソウル韓国語アカデミー
- 入学金 20,000ウォン(約2,000円)
- 授業料(1ヵ月) 540,000ウォン(約54,000円)教材費別途
- 授業料(5日間集中コース) 550,000ウォン(約55,000円)入学金、教材費含む
韓国での滞在費や生活費はいくら?
韓国での滞在費は、地域や場所によって異なります。ソウルの場合、主な1ヵ月の滞在費は次のとおりです。地方都市ではやや安い傾向にあります。
大学の寮 | 約1~5万円 |
ワンルーム | 約5~6万円(別途、入居時に保証金が必要) |
ホームステイ | 約8~12万円 |
考試院(コシウォン) | 約3~5万円 |
下宿(ハスク) | 約3~5万円 |
その他の生活費としては、主に食費や通信費、お小遣いなどが必要になります。
一般的な飲食店では、一食当たり10,000~13,000ウォン(約1,000~1,300円)ぐらいかかります。語学堂に留学する場合は、キャンパス内の学食が利用できます。
学食はとても安く、だいたい3,000~8,000ウォン(約300~800円)のメニューがそろっています。
特に中長期で留学する場合は、韓国でスマートフォンを契約することもあるかもしれません。通信会社やデータ使用量などによっても異なりますが、だいたい毎月30,000ウォン(約3,000円)以上は考えておきましょう。
韓国語はどれぐらい伸びる?
留学費用を貯めて韓国留学するからには、どのぐらいの成果が得られるのかが気になる点です。韓国語がどれぐらい伸びるかは、留学前の韓国語のレベルによって異なります。
だいたいの目安として、韓国語の入門から学ぶ場合、3ヵ月~半年で現地の人の話す言葉が聞き取れるようになり、日常生活で支障のない会話ができるようになるまでは半年~9カ月程度かかるでしょう。
韓国留学へ行くまでにある程度勉強していた場合は、その半分ぐらいの期間で韓国語の伸びが実感できるはずです。日常生活での会話とは、例えば買い物や病院などの場面で使われるコミュニケーションを指します。
もし、ニュースの内容を理解したり、自分の考えを論理的に述べたりするようなレベルの語学力を望むのであれば、少なくとも1年は必要です。
もちろん、もともとの韓国語レベルや勉強方法などによってかなり差が出ます。留学期間も重要ですが、留学中にどう過ごすかが成果に大きな影響をもたらすといえるでしょう。
留学費用を考えるときのポイント
これらの留学費用を見て、高いと感じるか安いと感じるかは人によって異なるでしょう。韓国留学にどれだけ投資するかは、留学前にしっかり考えておく必要がありそうです。
高校生や未成年の場合
例えば高校生や未成年の場合、自分でアルバイトをして貯めた資金で留学費用をまかなう人もいます。韓国語を伸ばしたいという思いもあるでしょうが、まずは経験のために韓国留学へ行くという考え方もひとつです。
まだ日本での社会経験が少ない上、家族や友人から離れ韓国で一人暮らしをすること、韓国の学校に通うこと、限られた持参金でやり繰りすること。そのすべてが新しい経験です。
実際に、高校生や未成年のうちに中長期留学する人よりも、まずは短期留学を経験し、数年後にまた中長期留学にトライする人が多いです。
社会人の場合
社会人の場合は、お金より時間の方が限られているケースが多いでしょう。語学学校であれば数日~数週間の留学期間を選べるので、仕事の休暇を使う人もいます。
また、思い切って会社を辞めてワーキングホリデーで韓国留学へ行く場合は、その分しっかり成果を持って帰りたいと思うのが当然でしょう。
韓国留学を終えたあとの次のステップを考えたとき、それ相応の成果がなければ、次の仕事につながらないかもしれません。そのためにも、今はしっかり投資する時期だと考え、韓国語や韓国での生活など自分の好きなことに集中することをおすすめします。
留学費用を抑える5つの方法
少しでも留学費用を抑えたいなら、地域や学校を決める前にいろいろな方向性を探ってみるといいでしょう。例えば、次のような方法がおすすめです。
留学エージェントを使わない
留学エージェントは、学校への入学手続きや滞在先の手配、空港ピックアップなどを代行してくれる留学の強い味方。でも、やはり経済的には負担が大きくなるのは事実です。
未成年者や韓国語初級者の場合は難しいかもしれませんが、できるだけ自分で手配した方が留学費用をぐんと抑えることができます。
ほとんどの語学堂や語学学校では、日本語のホームページがきちんと用意されています。日程から費用、申し込み方法まで詳細に記載されているので、入学手続きについてはある程度の語学力があれば難しくないでしょう。
また、日本語の可能な担当者が常駐していることが多いので、滞在先や大学への行き方などもメールで気軽に相談できるはずです。
奨学金を利用する
語学堂によっては、奨学金を用意している大学があります。例えばソウル市立大学の場合、出席率と成績によって授業料の全額あるいは10%、20%の奨学金が受けられます。
現地での努力次第で奨学金を受け取ることができれば、結果的に留学費用を安く抑えられます。
地方都市へ留学する
ソウルで人気の有名大学は、授業料が高い傾向にあります。留学費用を抑えたいなら、国公立大学や地方の大学がおすすめ。なんと1学期あたりの授業料は50,000円近くもの差があります。
授業料が安い語学堂は授業のレベルが低いのでは?と不安になるかもしれませんが、各大学では体系的なカリキュラムに沿った専門性の高い韓国語教育が行われているので安心です。
滞在先を工夫する
語学堂や語学学校によっては、専用の寮を用意しているところがあります。朝食付きの寮であれば、食事代も節約できます。自分で手配する場合、ワンルームやホームステイは滞在費が高くなります。
費用重視であれば考試院(コシウォン)がおすすめ。部屋はとても狭いですが、共用キッチンでは白ご飯やパン、ラーメンなどがいつでも無料で食べられるところが多く、簡単な食事にも困りません。
ワーキングホリデーを利用する
留学前に準備できる資金が限られている場合は、韓国で生活しながらアルバイトができるワーキングホリデーがおすすめ。
韓国の最低賃金は時給9,620ウォン(約962円)と高めなので、語学堂や語学学校に通いながらでもある程度の生活費を稼ぐことができます。
韓国留学の費用に関するよくあるご質問
韓国留学にあたって、最も多い質問はやはり費用に関することです。ここでは、その中から次のようなご質問をピックアップしてお答えします。
生活用品を安く手に入れるためにはどうすればいいですか。
韓国へ留学して間もないうちは、生活用品が何もない状態です。短期留学であれば日本から持って行ったり、滞在先に用意されているものを使ったりしてもいいでしょう。中長期留学になると、家具や家電も必要になってきます。
そんなときに便利なのが、中古で安く譲ってもらう方法です。語学堂や語学学校の掲示板で、不要になった生活用品に関する情報が得られることがあります。特に、授業で使う教科書は譲ってもらえることが多いでしょう。
その他にも、最近では便利な中古取引アプリがあります。定期的にチェックしておけば、お得に手に入れることができるでしょう。
留学中に一番お金がかかるのはどんなことですか。
韓国は日本と同様、年々物価が上がっています。特に外食に必要な費用は日本とあまり変わらないでしょう。一般的な飲食店で食事をすると、だいたい10,000~13,000ウォン(約1,000~1,300円)ぐらいかかります。
滞在中、もし毎日外食をしていたら大きな負担になってしまいます。食事にお金をかけたくない場合は、食事付きの滞在先を選ぶといいでしょう。
留学中の生活費はどのような形で持って行くのがいいですか。
韓国では日本以上にカード社会なので、クレジットカードを利用する人が多いでしょう。韓国では、スーパーや飲食店はもちろん病院や郵便局、コンビニでもカードで支払うのが一般的。
中長期留学の場合、途中で授業料を支払う場面が出てくるかもしれません。多くの場合、学校でもカード払いが可能です。もし現金で持って行く場合は、ソウル市内の両替商を利用すれば手数料を節約することができます。
韓国の銀行口座は外国人でもすぐに作れますか。
韓国では、銀行口座の悪用を防ぐため、新規での口座開設が非常に厳しくなりました。短期留学の場合ではまず不可能でしょう。中長期で滞在する留学生の場合は、学生証と外国人登録証、パスポートなどがあれば比較的作りやすいといえます。
ただし、キャンパス内や学校の前にある銀行で作った方が安心です。同じ銀行でも、学校から離れた支店では対応してくれないことがあります。
韓国と日本の物価はどちらが高いですか。
韓国と日本の物価の比較は一概にいえません。一般的にバスや地下鉄などの交通費は韓国の方が安く、食費や衣服、生活用品などは日本と同等以上でしょう。
毎日の生活で少しでも費用を抑えたいなら、昔ながらの市場やローカルな飲食店を利用するのもおすすめ。現地の人しか行かない場所であれば、もっと安く生活できます。
まとめ
今回は、留学期間別にかかる費用を見てきました。留学費用を少しでも抑えたいなら、学校や滞在先を決める前に、しっかりリサーチして検討を重ねることがポイントです。
その上で、韓国での留学生活で何を最も重視するのかを考えてみましょう。留学費用を少しでも抑えたい人もいれば、語学力を伸ばすためなら費用は惜しまないという結論に至る人もいるかもしれません。
ぜひ自分に合った留学プランを見つけてくださいね。